御園の里の田園徒然草

親から引継いだ小規模な田畑を耕作し、米と野菜をほぼ自給自足している中山間地域の住人です。 無理をしない田舎暮らしの様子を書き記しています。

田起こし 駆動・変速・PTO・耕耘深さ

前回の田起しから1.5ヶ月程経ち田の中の草も伸び始めたので、昨年の刈取りから3回目の田起しを行いました。
ラクターには車より格段に多いレバー・ダイヤルが有ります。夫々を動かし各部の動きを調整しなければなりません。
駆動レバーは、2輪駆動・4輪駆動を切替える為のものです。舗装された道を走行するには2輪駆動を、田も含め前輪がめり込むような場所では4輪駆動を使います。

前輪駆動を「入」に入れると4輪駆動になります。

変速レバーは走行速度を変える為のもので主変速・副変速の2つのレバーが有ります。舗装された道を走行するには主変速・副変速ともに最高速を、田起しには主変速に主に最低速・副変速に最低速を使います。今回、土が軟らかかったので主変速を最低速と最高速の中間としましたが、耕耘跡が曲がってしまったので途中で最低速に変えました。

主変速のレバーです。「1」が最低速、「3」が最高速、「2」が中間、「R」は後進です。

副変速のレバーです。「1」が最低速、「3」が最高速、「2」が中間、「N」はニュートラルです。

PTOレバーはロータリーの刃の回転数を変える為のものです。今回、稲の切り株を砕き腐食を早めようと思い最低速と最高速の中間としました。しかし土が細かくなり過ぎ通気を損ない腐食を遅くする可能性も有る様で、次回は最低速にする積もりです。

PTOのレバーです。「1」が最低回転、「3」が最高回転、「2」が中間、「N」はニュートラルです。

各レバーの位置と速度・回転数の換算表です。 殆ど見ません。

耕耘深さダイアルは文字通り耕耘深さを変える為のものです。殆ど普通深さで耕耘しています。

耕耘深さダイアルです。

ロータリーに付いている耕耘深さ指示器です。耕耘深さダイアル「4」が「標準」になります。

夫々のレバー・ダイアルの設定が最適かどうか分かりませんが、毎年それなりに米を収穫出来ています。

ナニワイバラ(難波茨) 花・トゲ・野生力

ナニワイバラが満開になりました。元々有った槙の生垣の合間に植えられたのですが、生垣の上部に白い花を一杯に付け和風の趣を洋風に一変させています。

槙の生垣に咲くナニワイバラです。

生垣の上を白い花一面にしています。

ナニワイバラはバラの原種の1つとのことで、原種の特性か病気害虫にやられることもなく薬剤散布とは無縁です。
原種らしく野性味溢れる大きく固いトゲを持っています。トゲは簡単に皮膚を貫き、誤って触れると非情に痛い思いをします。

このトゲに触ると痛い痛い。

原種の強さは根にも宿っており、固くて栄養の無い土でも根付きました。肥料を一切与えないのに茎を太らし枝を広げ毎年花を咲かせます。原種に宿る野生力でしょうか。

石ころゴロゴロの固い土にしっかり根を下ろしています。

 

ドウダンツツジも満開

ドウダンツツジの花も満開になりました。スズランに似た白い小さな花が枝に鈴なりです。
30年ほど前に父が植えたもので樹高は2メートルを超えています。年々下の枝が枯れエリンギのような枝振りになってしまいました。それでも枯れず毎春花を咲かせ毎秋真っ赤な紅葉を見せてくれます。

 

梨の花

梨の花を見たことはあまりないと思いますが桜と同時期に咲きます。同じバラ科に属するためか桜と同じ様に花を一斉に咲かせます。
昔は我家を含め多くの農家が梨を栽培していました。しかし栽培が大変で今では僅かの農家が栽培を続けるのみです。 
梨は枝が伸びやすく毎冬多くの枝を剪定しなければなりません。花が咲き実を付けた後は身を大きくする為に摘果が必要です。摘果した後は実を守るために実に袋を被せます。梨は病気(赤星病・黒星病等)を発生しやすく、袋掛けした後に頻繁に農薬を散布しなければなりません。母は「一月に4回農薬散布する」と言っていました。実が大きくなれば蝶が実の汁を吸いカラスが実をつつきます。無論これらの実は売り物にはなりません。形の悪い実も同様です。多くの手間を掛け出荷にたどり着きますが、出荷期間は一月余り。採算が悪く他の作物に切替えられました。
梨の花を見て親が栽培していた頃の苦労を思い出しました。

山萌ゆる

山桜が葉桜になるのと入れ替わり山は若葉で萌え立ちます。落葉広葉樹が冬眠から目覚め、葉と共に息吹き始めました。
見回せば必ず電柱電線が目に入り決して風光明媚な景色ではありませんが、若葉が萌える里山に毎年春の到来を実感します。

 

芝生の手入れ(除草剤散布)

芝生の中の雑草が芽吹く頃に除草剤を散布します。10数年前に芝生を植えた後しばらくは手で雑草を抜き取っていましたが、風で種々の雑草の種が飛んで来たのか年月と共に多くの雑草が生え手では抜き取りきれなくなりました。以前は希釈する液剤を使っていましたが、雑草の葉面に噴霧しければ効果は無く又全ての雑草に噴霧するのは手作業では困難なので、昨年から手軽な粒剤を使用しています。
箱の正面に「約4ヶ月効果が継続」と記載されており、4月に散布すれば7月まで、次に8月に散布すれば11月まで効果が続き年2回で済むことになります。しかし、側面の散布時期の説明には「3月始め~4月上旬、6月始め~7月上旬、9月半ば~10月末に夫々1回合計年3回散布」と記載されています。実際、散布してから4ヶ月も経てば雑草も伸び除草剤も効かなくなりますので、散布時期の説明に合わせ年3回散布します。
全ての雑草に効果がある訳ではありませんが、暑い中での雑草の抜取りを減らす為の初春の恒例作業です。

除草剤です。

芝生の手入れ(サッチング・エアレーション)

春が来て草木の花が咲く季節になりました。同時に雑草も芽吹く季節となり、庭の草木の手入れが始まります。芝が芽吹く前にする作業は、芝の枯れ葉の除去(サッチング)と空気穴開け(エアレーション)です。
枯れ葉の除去は、枯れ葉をスチール熊手で掻き集め、袋に入れて取り除きます。

サッチングで掻き集めた芝の枯れ葉です。

枯れた芝の中で咲いた雑草の花です。すみれの原種でしょうか。

空気穴開けは、パンチで芝生の地面に穴を空け、芝の根と共に抜き取った土を手で袋に入れ取り除きます。空気穴開けはスパイクで穴を空ける方式もありますが、我家は水はけが悪いので大きく深い穴を開けられるパンチ穴開けの方式としました。

エアレーションの直後です。 犬のウンコのように見えるのが抜き取った土です。

パンチ穴開け器です。

サッチングとエアレーションどちらも手作業ですが、袋に入れる作業が大変です。特にエアレーションで抜き取った土は、芝生に引っかかり箒・ちり取りでは集められず、手で拾い集め袋に入れるしかありません。

エアレーションで抜き取った土の拡大写真です。

田舎の家に良くあるパターンですが我家の芝生も広く26坪程有るので、エアレーションで抜き取った土を手で拾い袋に入れる作業で1時間ほど掛かります。大量のスギ・ヒノキの花粉が舞い散る中で四つん這いになり手で拾い集めるのは、花粉症を抱える我が身にこたえます。